リハビリ学生も必見 ICF(国際生活機能分類)を極める
- ICF( 国際生活機能分類 )について
- ICFの概要
- リハビリ評価でのICF利用
1.ICF(国際生活機能分類)とは
正式名称はInternational Classification of Functioning, disability and Health。日本語では「国際生活機能分類」と訳されている。人間の生活機能と障害に関する状況を記述することを目的とした分類であり、健康状態、心身機能、身体構造、活動と参加、環境因子、個人因子から構成される。心身機能、身体構造、活動と参加、環境因子には合計1,424の分類項目が示され、一方、健康状態、個人因子には提示された項目はない。下記にICFの概念図と各用語の定義を記した 文部科学省HP引用
2.ICFの概要

心身機能 : 身体系の生理的機能(心理的機能を含む)
身体構造 :器官、肢体とその構成部分などの、身体の解剖学的部分
活動:課題や行為の個人による遂行
参加 :生活・人生場面への関わり
環境因子 :人々が生活し,人生を送っている物的・社会的・態度的環境
個人因子 : 個人の人生や生活の特別な背景
3.リハビリ評価でのICF利用
上記の図を見ても初めは意味が分からないですよね。。。。実は僕もその一人でした。(笑)
特に学生さんは、臨床実習の評価の際にバイザーからICFの図から評価してみてと言われても意味が分からないと思います。なので、ここでざっくり説明します。
皆さんは患者を評価する際に、無意識の内に機能面から評価するタイプと生活場面から評価するタイプがいると思います。これらは、一般的にトップダウン型・ボトムアップ型といわれる評価方法です。
上記の図とICFを組み合わせる事で、患者様の問題点を見つけることができます。
ボトムアップ型アプローチをICFに置き換えると、心身・身体機能の問題点探す⇒問題点が本人の活動にどうのような影響が出るか(歩行・寝返り起き上がりなどの基本動作・走るなどの応用動作)⇒その活動が本人の参加に影響を与えているか(ゴルフなどの趣味・仕事・主婦業)を評価する事ボトムアップ型の簡単な考え方です。
トップダウン型アプローチはボトムアップ型と逆で、本人ができない参加(趣味・仕事など)を評価⇒どのような動きができないから参加に支障をきたしている(歩く・走る・基本動作など)かを評価⇒動きができないのは心身・身体機能のどこが影響しているからなのかを評価すると理解しやすい。
生活機能面での問題点の他、健康状態の影響から活動を制限されていたり、環境因子の影響(独居・生活環境が2階である・家族の介護がある)などの影響により制限されている可能性もあるので本人の情報収集はしっかりと行ったほうがよいでしょう。